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ストレスマネージメントとしてのヨガセラピー

本当のところ、何がストレスの原因なのでしょうか?

ヨガの考え方ではストレスとは外側に要因があるわけではなく、

外側に起きていることをどのように受け止めるか、考え方、認識のし方に偏りがあり、それがストレスの大きな要因だと考えます。

ということは、その認識の仕方、あるいは間違った記憶、考え方を修正すればストレスは減ることになります。

では、記憶のある場所、判断する場所とはどこにあって、どのように調整していけばよいかということになります。

そこで、まずヨガが考える人間の構造を知り、

どこにその間違った記憶があるのか、判断があるのかをみていきます。

 

インドの聖典 ウパニシャッドの中に人間五蔵説という説があります。人間は5つの鞘から成っていて、

最終的にはこの最奥の鞘をも超越していくことを人間の進化の目標としています。

この5つの鞘は外側から以下のように説明されています。

 

 

 

 

1.食物鞘  一番外側にあり、目に見える鞘、肉体を指します。

2.生気鞘  肉体と全く同じ形をして肉体のすぐ内側にあるとされます。目には見えませんが、より精妙なものでできていて、肉体が活動できるように肉体全体に生命力を送り込んでいます。

3.意思鞘  知識や運動に関する情報をただ受け取ったり、伝えたりする機能を持っています。

4.理智鞘  感覚器官で捉えた外からの情報に対して、知性と感性を働かせて正しい判断を下します。

また、理智鞘の奥の歓喜鞘の中にあるとされる記憶を基に判断します。

5.歓喜鞘  我執と記憶・知識データの倉庫   

 

歓喜鞘の更に奥には真我が内在されているとされます。この鞘は本来は、智慧と歓喜に満たされ、何にもとらわれない自由さと絶大な精神力が機能するのですが、記憶の鞘でもあるため、この鞘内の記憶がストレス社会では多くの問題を引き起こしていると考えられています。

 

ヨガセラピーでは肉体に表れた不具合は生気鞘、理智鞘、歓喜鞘の不備にあるという可能性を考えます。

一番内奥にあるとされる歓喜鞘に格納されている様々な記憶や思い込みなどと、現在の自分の存在を重ね、不要な心配をしたり、悔やんだり、感情が暴走してしまい、そして判断を誤ってしまう。

 

それがまた不安を募らせることになり、更にストレスを増大させることになります。もともと体に備わっているバランスを取ろうとする機能を上回ってストレスがかかると肉体的、精神的な不備となって現れてきます。

ヨガセラピーでは、呼吸、マントラ、瞑想を組み入れた動きを行うことで、ストレスの原因を自らが理解し、正しくバランスのとれた状態に調整していくのをサポートします。

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